遺言

生前贈与・贈与税

人が亡くなってから財産という形で受け継げば相続、生きている間に受け継げば生前贈与になります。
生前贈与の場合は、相続税では亡く贈与税がかかることになります。
贈与税はこれまでの控除額最大110万円の制度と、相続時精算課税制度の2種類があります。
どちらが得か、しっかり見極めて適用するようにしましょう。

相続税が亡くなった人からもらった金銭的価値のあるものにかかる税金であるのに対して、贈与税は生きている人からもらった金銭的価値のあるものに対して課される税金です。
そして生きている間にその財産を分けることを生前贈与と言います。
ただ、この名前には矛盾があります。
というのは、贈与税を支払うのは与えた側ではなくもらった側だからです。

贈与税が生まれたのは、脱税をなくすためです。
多額の財産がある人が、自分の死期を悟って、死ぬ前にその財産を全額家族に与えてしまったらどうでしょう。
死んでいないのですから、相続税は取れません。
そこで生きている間であってもお金もしくは金銭的価値のあるものの受け渡しが行われれば、そこに税金をかけようということになったわけです。

それでは現在日本でおこなわれている贈与税について見ていきましょう。
まず、大抵の税金がそうであるように贈与税にも控除が設定されています。
贈与税の場合の控除額は年間で110万円。
これを超えなければ、課税はされません。
逆にこれを超えると、金額に応じて10%から50%まで、税率は上がっていきます。
これを逆手にとって、生前から110万円ずつということをやる人もいるようです。

ただ、2003年から、贈与する側が65歳以上、贈与を受ける側が20歳以上であれば、「相続時精算課税」制度を使うことができるようになっています。
この場合、控除額は2500万円となっていて、この額になるまで贈与は複数年行うことができます。
ただし、前述の年間110万円の控除はなくなります。
相続時精算課税か暦年課税制度(通常の贈与)かは、贈与ごとの確定申告で選択することができますが、一度選んでしまったらもう変更はききません。
慎重に選ぶようにしましょう。

ちなみに贈与税の納付は、1月1日から12月31日までの分を、翌年の2月1日から3月15日までに確定申告した上で一括納付しなければなりません。
もっともこれは原則で、一定の条件を満たしていれば延納することが認められています。