遺言

遺言を利用した相続対策

財産の相続は遺言がある場合、これを最優先に行われます。
遺言は口頭でも有効とされますが、後々もめ事にならないように遺言書として書面にしておくと安心です。
遺言書には特定の書式があり、これを満たしていなければ遺言と認められませんので、注意が必要です。

遺言には法的にも強い力があります。
よほどのことがない限りは、遺言に従って相続・財産分与がされることになります。
遺言というのは文字通り、故人の遺志を言葉にしたものですので、口約束だけでも有効です。
しかし、口約束は分与者が亡くなってしまえば形に残らないものですので、後からもめる原因になります。
せっかくこの世でのお役目を終えて、悠々自適な極楽での暮らしを使用と思っても、身内同士が骨肉の争いをしていると思うと、心残りですよね。
そんなことがないように、遺言はしっかりと遺言書という形で残しておくことが望ましいと言えます。

遺言書にはもう一つ大切な役割があります。
それは、普通であれば相続権のない人に財産分与をしたい場合に、それを叶えてくれることです。
あまりぴんとこないかもしれませんので、いくつか具体的な例を出してみましょう。

まずは内縁の妻に財産を託したい場合です。
最近では少しずつ珍しくなくなってきた、一緒に住んで普通の夫婦と同じように愛情をもって暮らしているのに婚姻届を出していない場合。
事実上の夫婦であっても、法律的には法定相続人になることはできません。
譲りたいものがあるときは、遺言書を書いておかなくてはいけません。

また、息子が結婚していたけれど、息子が死んでしまった場合。
息子の妻が、息子が死んでしまったにもかかわらず自分たちに良くしてくれて、家族同然の付き合いをしている。
人情的には立派な家族と認めたいところですが、これも法定相続人には該当しませんから、形に残るお礼をしたい場合は、遺言書が必要です。
さらには赤の他人だけれど、生前に計り知れない恩を受けた恩人に財産を分け与えたいという場合も同様です。
自分の財産を、自分が望むとおりに使って欲しいという気持ちに法的な力を持たせるのが遺言状ということですね。

さて、遺言状には大切なことがいくつかポイントとしてあります。
まず、遺言状は決まった書式で書かれている必要があります。
驚いたことに、ワープロでの作成は無効、日付が入っていなければ無効、そして加筆・訂正・削除をした場合はその文字数を書いた上で署名をするという修正方法で
修正箇所が無効になってしまいます。

もっともこれは自筆署名遺言書の場合。
法律の専門家に依頼する公正証書遺言や秘密証書遺言であればまた違ったルールがあります。
いずれの場合も、ルール違反の遺言書は無効になってしまいますので、十分注意してください。